映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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スペース カーボーイ(2000)

チンパンジーに負けた熟年宇宙飛行士たちが
40年ぶりに成し遂げた宇宙への壮大な冒険

1958年、人類初の宇宙飛行士として栄えある名誉を受けたのは1匹のチンパンジー人呼んで“スペース・モンキー”だったそうです。

そんなNASA発足時のちょっぴり笑えるエピソードと、1998年に77歳で宇宙へ飛び立った宇宙飛行士ジョン・グレンが証明した高齢者宇宙飛行という現代の輝かしいエピソードを基に生み出された『スペース カウボーイ』。

これらの2つのエピソードを繋げる本作の主人公は、ずばり“おじいちゃん”です!

監督・主演を務めるのは、公開時に71歳だったクリント・イーストウッド。『ダーティ・ハリー』のワイルドなヒーロー役でハリウッドの一時代を築いたイーストウッドを“おじいちゃん”と言い切ってしまうのは抵抗がありますが、彼がトミー・リー・ジョーンズや、ドナルド・サザーランドジェームズ・ガーナーら、偉大な熟年俳優たちとチームを組んで、壮大な宇宙への冒険に飛び立ちます。

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【ストーリー】
約40年前、空軍に伝説的なテストパイロットチームがありました。技術、頭脳、そして度胸と三拍子揃った4人の男たちは“チーム・ダイダロス”と呼ばれ、人類初の宇宙飛行士に選ばれるのは確実と見られていました。
しかし、空軍に代わって新設されたNASAに宇宙事業が託されたとき、彼らの夢は打ち砕かれました。なんと人類初の宇宙飛行士に任命され、脚光を浴びたのは1匹のチンパンジーだったのです。
そして現代。ロシアの人工衛星〈アイコン〉が機能停止に陥り、NASAに助けを求めてきました。なぜか〈アイコン〉にアメリカの初期人工衛星〈スカイラブ〉のシステムが搭載されていたことから、NASAは〈スカイラブ〉のシステム設計者である“チーム・ダイダロス”のリーダー、フランク・コーヴィン(クリント・イーストウッド)に地上でのシステム解明の手助けを求めます。
すると、コーヴィンはかつての仲間たちとともに自らが宇宙で修理を行なうと主張。こうしして、それぞれ別の人生を歩んでいた3人の仲間たちを呼び寄せ、40年ぶりの夢の実現に向かって、NASAの訓練生として厳しい訓練を受けることになります。

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過酷な訓練に耐えつつも、人類初の宇宙飛行士の座を1匹のチンパンジーに奪われてしまった4人の空軍テストパイロットたちの40年をかけた復活戦の物語

NASAからの妨害や己の老齢にもめげず、40年の積年の思いやプライド、友情に支えられて闘い抜いた、底抜けに明るくて、最高にカッコイイおじいちゃんたちの姿が描かれます。

監督業もすっかり板についたクリント・イーストウッド初めてSF映画の監督に挑戦し、スペクタクル満載の宇宙シーン、名優たちによるユーモアと人間ドラマをたっぷり詰め込んだ壮大なエンターテイメント映画に仕上げています。


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