女王陛下のお気に入り(2018)
絢爛豪華な英国王室で繰り広げられる
美しくも、したたかな女性たちの駆け引き
18世紀初頭の英国王室で起こった、スキャンダラスな史実を映画化。
“女王陛下のお気に入り”をめぐる、2人の女性の熾烈なバトルが描かれます。
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【ストーリー】
舞台は、アン女王(オリヴィア・コールマン)統治下のイングランド宮廷。アン女王の幼なじみで女官庁のサラ(レイチェル・ワイズ)は、女王から絶大な信頼を受け、宮廷を取り仕切っていました。
一方、上流階級から没落したアビゲイル(エマ・ストーン)は生活に困窮し、親族のサラに頼み込み、宮廷の召使として雇ってもらうことに。
ある日、アビゲイルは痛風の痛みに苦しむアン女王の足に、自分で摘んだ薬草を塗ってあげます。そのことを知ったサラは勝手に女王の寝室に入ったアビゲイルを罰しようとしますが、女王の痛みが和らいだと知り、彼女を侍女に昇格させます。
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1702年~14年まで王座に君臨したアン女王は、幼い時から健康問題に苦しみ、17人の子どもに先立たれるなど、苦難の人生を歩んだといいます。そんな不運なアンを幼少期から公私ともに支えたのがサラでした。
2人は情熱的な逢瀬を重ねる間柄でもあり、わがままで寂しがり屋のアンの心を完全につかんだサラは、国を動かす力を持つほどの重要人物に上りつめます。
そんな2人の関係に割って入るのがアビゲイルで、宮廷で生き残るために、アンへと近づいていきます。
サラとアビゲイルのしたたかな駆け引きがスリリングに描かれています。
うっとりするような美しさと抜群の演技力を兼ね備えた、エマ・ストーンとレイチェル・ワイズの豪華競演は見応えたっぷり。エキセントリックなアンを演じたオリヴィア・コールマンも存在感があります。
監督は、全世界から熱い注目を集めるギリシャの奇才、ヨルゴス・ランティモス。英国王朝ならではの気品と重厚感漂う映像が、ドラマチックなストーリーに深みとリアリティを与えています。
最後まで目が離せない、本格派の歴史ドラマに仕上がっています。