映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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アクロス・ザ・ユニバース

素晴らしいビートルズの名曲が鮮やかに浮かび上がる
1960年代のアメリカを舞台にした悩める若者たちの群像劇

時代や世代を超えて、今なお多くの人々の心を捉え続けるビートルズ

2007年に製作された本作は、『フリーダ』のジュリー・テイモア監督がビートルズの名曲の数々を使った大胆な試みのミュージカル映画です。

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【ストーリー】
1960年代。イギリス・リヴァプールの造船所で働く若者ジュード(ジム・スタージェス)は、母の反対を押し切り、まだ見ぬ父を探しにアメリカへ旅立ちます。自分の存在を知らない父との再会はほろ苦い結果に終わったものの、中産階級の大学生マックス(ジョー・アンダーソン)という親友を得たジュードは、自由を求めるマックスに誘われるままにニューヨークへ向かいます。
マックスとジュードはニューヨークでクラブシンガーの女性セディ(デイナ・ヒュークス)のアパートに住み始めます。
アパートには、デトロイトの暴動で弟を失ったギタリストのジョジョ(マーティン・ルーサー・マッコイ)、チアリーダーの友達に失恋したゲイの少女プルーデンス(T.V.カーピオ)、そして、恋人をベトナム戦争で亡くしたマックスの妹ルーシー(エヴァン・レイチェル・ウッド)もルームメイトとして加わります。
気の置けない仲間たちとの気ままな暮らしはつかの間、マックスがベトナム戦争へ召集され、ジュードとルーシー、セディとジョジョら恋人たちにも思わぬ運命が待ち受けます。

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描かれるのは、1960年代という混沌とした時代を生きる若者の群像劇。若者たちがそれぞれの境遇ゆえに経験する喜びと哀しみ、挫折と再生の物語をビートルズの歌で紡いでいきます。

愛や友情、反戦、平和、人生の侘び寂びなどをテーマにしたビートルズの深遠な歌詞を巧みに生かしたストーリー構成がよくできていますが、含蓄にとみ、聴く者の心を震わすビートルズの歌の素晴らしさにも改めて感動します。

俳優たちが実際に歌う大胆にアレンジされたサウンド、創造力豊かな映像なども話題になっており、革新的なビートルズの世界は必見の価値ありです。


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