映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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トゥームレイダー2(2003)

キャラクター、ストーリー、アクションと
三拍子揃った大人のためのアクションアドベンチャー

もうゲームの中のアクションヒロインとは言わせない! トレジャー・ハンター、ララ・クロフトの冒険は映画の中でも断然おもしろい

人気ームソフト『トゥームレイダー』の映画シリーズ第2弾はキャラクター、ストーリー、アクションと、三拍子揃った快作です。

冒険家という設定にとらわれすぎて、天文学的な謎を用意し、壮大なファンタジーアドベンチャーに仕上げた1作目は、まるで古風な少年冒険小説のようでした。

ストーリーに新鮮味はなく、製作陣はララが経験する奇想天外な冒険を考え出すのが精一杯という印象が残り、残念(当然?)ながらゴールデン・ラズベリー賞の最低主演女優賞にもノミネートされてしまいました。

それでも大ヒットを記録し、続編化が決定したのはアクションをばっちり決めたアンジェリーナ・ジョリーのおかげでしょう。

本作でようやくララのキャラクターの創造に力が注がれ、ララは意思を持って行動するヒロインとしてとても魅力的に描かれています。

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【ストーリー】
ギリシャサントリーニ島沖で起きた大地震により、アレキサンダー大王が世界中から集めた財宝が眠る月の神殿が2300年ぶりに海底から姿を現しました。
世界中のトレジャーハンターが集結するなか、ララ・クロフトアンジェリーナ・ジョリー)は仲間たちとともにいち早く到着します。
しかし、ララたちがアレキサンダー大王像胸部に嵌め込まれたメダリオンと黄金の珠を取り出そうとしたとき、謎の部隊に襲われ、2つの秘宝を奪われてしまいます。
ララは元恋人で傭兵のテリー(ジェラルド・バトラー)とともに、謎の部隊を追うことに……。

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海底に沈んだ月の神殿をいとも簡単に見つけてしまうトレジャー・ハンターとしての貫禄、財宝よりも謎の黄金の珠に魅せられる無邪気な冒険心、窮地の中でも失われない冷静さ、屈強な男たちに立ち向かう闘争心。ララのタフさには目を見張るばかりですが、強いアクションヒロインとして描くことならさほど造作ないでしょう。

ところがララは微妙な女心をのぞかせます。奪われた珠を取り戻すためにララが選んだ相棒は元彼のテリー。冒険の間に愛が芽生え、なんてラブストーリーはごまんとありますが、意味深な会話で駆け引きするふたりの関係は珠の行方とともに最後までドキドキさせられます。

時折、複雑な表情でテリーを見つめるアンジェリーナ・ジョリーたまらなくセクシーでかわいらしいです!

細やかな描写の行き届いた脚本を手掛けたのは本作がデビュー作となったディーン・ジョーギャリス。ちなみに彼は同年公開のジョン・ウー監督作『ペイチェック 消された記憶』も手掛けており、その実力のほどがうかがえます。

ド迫力の海底神殿崩壊アクションで幕を開けるバイオテロリストとの珠の争奪戦は、仏像が立ち並ぶ洞窟での一騎打ち、きらびやかな夜の上海での大乱闘、密室の銃撃戦、アフリカ・ジャングルでの壮絶なバトルなど、クールに計算されたアクションを盛り込みながらテンポよく進みます。

怒涛のアクションシーンの中にスローモーションを挿入し、緩急自在のアクション演出で魅了するのは『スピード』で名を馳せたヤン・デ・ボン監督。

大人が大人の心のままで楽しめる粋なアクションアドベンチャーです。第3弾が無かったのは本当に残念。。。


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