映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

人生に迷えるアラフィフ女性が、映画を通して人生について考える。ネタバレなしの映画レビューサイト。

ラブリーボーン(2009)

ピーター・ジャクソン監督が美しい映像世界で描く
天国へ向かう少女と遺された家族との絆

ファンタジー大作『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのピーター・ジャクソン監督作

14歳で殺された少女と遺された家族が悲しみや葛藤を乗り越えて再生する姿を描きます。

*****

【ストーリー】
1973年。郊外で優しい両親と妹弟と暮らすスージー・サーモン(シアーシャ・ローナン)はごく普通の14歳の女の子。誕生日にもらったカメラで無邪気に写真を撮りまくったり、初恋の上級生レイに胸をときめかせたり、豪快な祖母(スーザン・サランドン)の恋の手ほどきに驚いたりと、スージーは愛に溢れた穏やかな日々を過ごしていましたが、彼女を狙う近所の孤独な中年男ハーヴィー(スタンリー・トゥッチ)の手にかかり、わずか14歳で命を落としてしまいます。
理不尽にも突然命を絶たれ、天国へ向かうスージーの心残りは悲しみに暮れる家族のこと。スージーは天国の入り口に漂いながら、家族に犯人の正体を告げようとしますが、その声は届きません。
しかし、スージーの息吹を感じた父(マーク・ウォールバーグ)が犯人探しに乗り出した時、悲しみに耐えきれなくなった母(レイチェル・ワイズ)は家を離れ、家族はバラバラになってしまいます。

*****

原作は2002年に発行され、深い感動を呼んだアリソン・シーボルトファンタジー・ミステリー

少女殺害という重苦しいテーマを、ピーター・ジャクソン監督が非凡な映像センスと最新技術を駆使して、愛と希望を感じさせる感動作に昇華させています。

天国は望みと想像のままに変化する理想郷。悲運のスージーの目の前に広がる天国の美しい光景が救いを与えてくれます。

映像の素晴らしさと共に、ジャクソン監督の不穏な気配を漂わせた演出が冴え渡り、ミステリードラマとしても見応えたっぷり。ハーヴィーがスージーを言葉巧みに誘うシーンを始め、あまりの緊迫感に息苦しくなるシーンもあります。

幸せな生活はほんの一瞬で壊れることがあります。それでも、人は立ち直り、希望を持って生き続けることができる――生きる勇気を与えるメッセージが込められています。

ラブリー・ボーン (字幕版)

ラブリー・ボーン (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
ラブリーボーン [Blu-ray]

ラブリーボーン [Blu-ray]

  • 発売日: 2012/01/13
  • メディア: Blu-ray


Amazonプライム・ビデオ