映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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ネバーランド

ジョニー・デップが空想の世界を信じる劇作家バリを好演
永遠の少年の物語『ピーター・パン』の誕生秘話を明かす

大人になり、現実の厳しさに打ちのめされることもありますが、そんな現実とうまく付き合って生きていく方法があります。希望は叶うと信じること――。
純粋無垢な子供時代と違って、大人になるとなかなか難しいですが、劇作家ジェームズ・バリはその生き方を実践し、永遠の少年の物語『ピーター・パン』を書き上げました。

世界中で世代を超えて愛される『ピーター・パン』はバリと一組の家族との交流の中で育まれたと言われています。
この実話をもとにした戯曲をジョニー・デップ主演で映画化した『ネバーランド』では、多くの人に愛され続ける名作『ピーター・パン』誕生の背景にある人間ドラマが描かれます。

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【ストーリー】
1903年ロンドン。新作舞台の不評や、価値観の違う妻メアリー(ラダ・ミッチェル)との関係を愁い、失意に沈んでいたバリ(ジョニー・デップ)は散歩中の公園でデイヴィス家の4人兄弟と母親シルヴィア(ケイト・ウィンスレット)に出会います。
長男ジョー、次男ジャック、四男マイケルらが無邪気に興じる騎士ごっこに加わったバリは、ひとり遊びの輪から外れる三男ピーターの存在に気づきます。父の死以来、夢や希望を持つことをあきらめたピーターは、空想の世界にむなしさを感じていました。

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一家と親しくなったバリが持ち前の遊び心を発揮して、少年たちと興じるさまざまな〈ごっこ遊び〉が『ピーター・パン』の原点です。西部劇ごっこや海賊ごっこなど、遊びのシーンをバリの空想の世界として描く趣向がユニーク。現実世界では繊細なバリが、空想世界では生き生きとインディアンや海賊を演じています。この静と動のギャップをうまく演じきれるのは、カメレオン俳優のジョニー・デップだからこそ! 本作でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされました。

空想の世界を強く信じるバリの姿はピーターとともに大人たちへ影響を与えます。『ピーターパン』初演に立ち会った観客たち、不治の病に倒れたシルヴィア。夢の楽園ネバーランドで生き抜く永遠の少年には、希望を信じて生きたいと願った人々の思いが託されています。


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