映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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アイス・エイジ(2002)

冷たい氷の世界でも心はほっこり
シュールな動物たちが楽しいハートフルコメディ

トイ・ストーリー』(’95年)のピクサーや、『シュレック』(‘01年)のドリームワークス/PDIなど、先駆者たちが技術とストーリーの両面で研究開発を続け、ハートに訴えかける良質な作品を次々に発表したおかげで、21世紀に入り、フル長編アニメーションはハリウッド映画界で最も興収が見込めるジャンルのひとつに急成長しました。

ハリウッド製フルCG長編アニメとしては7本目となったハートフルコメディ『アイス・エイジ』を製作したのはブルースカイ・スタジオ。『エイリアン4』や『ファイト・クラブ』など、それまでは実写映画のCGアニメーションを手掛けていたCGスタジオがハイレベルなクオリティが要求される人気ジャンルに初めて挑み、大健闘を見せました。

舞台は氷河期ですが、素朴な温かさに包まれたハートフルコメディです。

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【ストーリー】
氷河期の到来を迎えた2万年前の地球。人も動物も南へ向かうなか、マンモスのマニー(声/レイ・ロマーノ)だけは北へ向かっていました。
ナマケモノのシド(声/ジョン・レグイザモ)はあまりの怠惰さに仲間から見捨てられてしまいます。用心棒が欲しいシドはマニーの後についていきますが、マニーはかたくなに拒みます。
そんな2匹が言い争う川岸へ人間の母親と赤ん坊が流れ着きます。そこへサーベルタイガーのディエゴ(声/デニス・リアリー)が現われました。
こうして性格も生活環境も異なる3匹の動物は母親から託された赤ん坊を父親の元へ送り届けることになります。

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それぞれ違う思惑を抱きながらも表面上は協力体制を取り繕う3匹の動物に、無邪気な赤ん坊が加わって、愉快な珍道中が繰り広げられます。

雪合戦やスケート、氷窟の滑走など、氷河期という舞台設定と動物たちの特徴を生かしたアクションはユーモラスで、古典的なギャグも素直に笑えるものばかり。何より愛嬌たっぷりのキャラクターが最高です!

動物たちは動物図鑑から抜けでてきたかのようにリアル過ぎて、お世辞にもかわいいとは言えませんが、人間でも外見ではなく、演じた役柄で人気に火がつく俳優がいるように、個性をしっかり練り上げることでキャラクターの魅力を引き出しています。

もう1匹の主人公、天然ボケのスクラットも合わせて、笑いっぱなしの82分です。

長編映画はシリーズ5作目まで製作されています。


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アイス・エイジ (吹替版)