映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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ドリームガールズ

歌手を夢見る3人の少女の栄光と挫折
名エンターテイナーたちのパフォーマンスに痺れる

1950年代~70年代にかけてアメリカの音楽シーンを席巻したR&Bが大好きです。とくにモータウンサウンドの甘く、優しいメロディは本当に心地よく、大変な現実世界を忘れさせてくれます。

歌っていたのは黒人シンガーたち。まだまだ黒人差別が横行する時代、逆境にまけず、実力で成功をつかもうとしたシンガーたちの魂の叫びが心に響くのかもしれません。そんなアメリカの光と影を感じることができる映画もたくさん作られてきました。

2006年に製作された本作は、ダイアナ・ロスが在籍したモータウンの人気グループ、スプリームスをモデルにしたブロードウェイミュージカルの映画化。

『シカゴ』の脚本家ビル・ゴンドンが監督・脚本を手掛け、第64回ゴールデン・グローブ賞コメディ/ミュージカル部門で作品賞を受賞するなど、高い評価を受けました。

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【ストーリー】
1962年、デトロイト。10代の黒人の少女、ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)、エフィー(ジェニファー・ハドソン)、ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)によるコーラストリオ“ドリーメッツ”が、音楽業界での成功をめざすカーティス(ジェイミー・フォックス)にスカウトされます。
地方で人気の黒人シンガー、ジェームズ・“サンダー”・アーリー(エディ・マーフィ)のバック・コーラスとして人気を得た彼女たちは、念願のレコードデビューを果たします。
しかし、リード・ヴォーカルの座をディーナに奪われたエフィーは、仲間との溝を深めてグループを去り、敏腕マネージャーとなったカーティスと結婚したディーナは、スーパースターの座や豪華な生活と引き換えに自由を失ってしまいます。そして、ローレルはアーリーとの不倫愛に苦しむことになります。

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物語の軸になるのは、歌手を夢見てショービジネス界に飛び込んだ3人が味わう栄光と挫折、愛と別れ。華やかなアメリカンドリームの陰にある人間ドラマを描く普遍的なストーリーが、多彩なブラック・ミュージックでつづられると輝きと深みを増すから不思議です。

音楽の偉大な力に改めて感動してしまいますが、楽曲の良さもさることながら、誉めるべきはパフォーマーの力でしょう。

女優への道を着実に歩む歌姫ビヨンセ、さまざまな賞で助演女優賞に輝く新星ジェニファー・ハドソン、そして、コメディ俳優からついに脱皮した名エンターテイナー、エディ・マーフィなど、黒人アーティストたちの渾身のパフォーマンスに心から酔いしれました。


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