居眠り磐音(2019)
人気時代小説を松坂桃李主演で映画化
旬の若手俳優たちが魅せる新しい時代劇
〈平成で最も売れている時代小説シリーズ〉と言われる、佐伯泰英原作の「居眠り磐音」シリーズを初映画化。
主人公の心優しい剣の達人、坂崎磐音を演じるのは、今や日本映画、テレビでの主演作が引きもきららない、人気若手俳優の筆頭、松坂桃李。爽やかなマスクと穏やかな笑顔が魅力の好漢、松坂が哀しい運命に翻弄される磐音になり切った会心作です。
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【ストーリー】
九州・豊後関前藩に仕える磐音と、幼なじみの小林琴平(江本佑)、河出慎之輔(杉野遥亮)が、3年の江戸勤番を終え、故郷へ戻ることに。慎之輔は新妻、舞との再会を嬉しそうに語り、磐音も幼い頃から思い合った、いいなづけの奈緒(芳根京子)との祝言を静かに待ちわびていました。
ところが、意気揚々と故郷へ戻った夜、3人に悲劇が待ち受けます。「舞が不貞を犯した」という噂を聞いた慎之輔が舞を斬り殺し、さらに舞の兄である琴平が激高のあまり、慎之輔と、彼に噂を吹き込んだ人物を斬ってしまいます。そして、2人の人間を感情的に殺した琴平に藩から討ち取りの処罰が下ります。侍たちが琴平を討ち取ろうとするなか、琴平は磐音との真剣勝負を望み、磐音が勝利します。
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深い絆で結ばれた幼なじみの若者たちが、妬みや誤解のために、不幸のどん底に突き落とされまてしまいます。血みどろの争いと、哀しいドラマが繰り広げられる物語前半は、5人の若手俳優の迫真の演技が光ります。
壮絶な修羅場の後、磐音の姿は江戸にありました。奈緒の兄でもあった琴平を斬った磐音は、奈緒と一緒にはなれないと脱藩し、江戸で倹しい浪人として暮らしていました。
江戸パートでは、善良な両替屋「今津屋」の主人、吉右衛門(谷原章介)の用心棒となった磐音と、悪徳両替屋「阿波屋」の主人、有楽斎(江本明)との対決が描かれます。
貧しく、ひょうひょうとした風采ながら、剣の闘いでは抜群の腕前を発揮する磐音。哀しい過去を背負って生きる磐音が、剣を握る度によぎる苦しみを乗り越えて、目にしたものは……。
剣で討ち合うスリリングで迫力満点の殺陣シーンとともに、見どころになるのは、磐音と奈緒の切ない恋の行方。誠実なヒーロー、磐音への感情移入を誘う名演を見せた松坂に加え、美しさと儚さを備えた芳根京子も存在感たっぷりです。
若い俳優たちが盛り上げる、新しい時代劇シリーズとして期待したいです。
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