アイデンティティー(2003)
豪雨の夜、1軒のモーテルに導かれた宿泊客たちの正体は?
死体が消える連続殺人の謎を追うサイコミステリー
豪雨の夜、1軒のモーテルで10人の宿泊客が次々に謎の死を遂げていきます。死体のそばには、必ずルームキーが落ちていました。10、9、8……、死体が増えるたびにその数字は減っていきます。
本作は不気味な連続殺人の謎を追うサイコミステリーなのですが、これほどの興味深い事件なら、ついついのめり込んで見入ってしまうのも仕方がありません。
でも、そんな観る者の先走りと思い込みが事件の真相をより驚くべきものにします。
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【ストーリー】
車に撥ねられ重傷を負った妻アリス(レイラ・ケンズル)とその夫(ジョン・C・マッギンリー)と幼い息子、アリスを撥ねた運転手(ジョン・キューザック)と彼が仕えるわがままな女優(レベッカ・デモーネイ)、売春婦(アマンダ・ピート)や若夫婦、そして刑事(レイ・リオッタ)と彼が護送中の囚人(ジェイク・ビジー)など、曰くありげな人々が豪雨のせいで何かに導かれるようにモーテルへ集まってきます。
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物語は、モーテルへ集まった人々が犠牲になる連続殺人事件と、死刑執行を翌日に控えた連続殺人犯の無罪を証明するために開かれた再審理の模様が交錯しながら進んでいきます。
囚人の脱走でモーテルでの惨劇は彼の犯行に思えましたが、その囚人もまた殺されてしまいます。宿泊客たちは謎の殺人者に怯えてパニックになります。
緊張とスリルが高まるなかで、モーテルの秘密、不可解な宿泊客たちの共通点が浮かび上がり、さらに死体がすべて消えてしまうという事態に陥ります。
この一連の出来事の真相は、豪雨のせいで護送が遅れた殺人犯の到着により再審理が始まるクライマックスで明らかになりますが、これまでの出来事がすべて予想外の方向へつながっていたことに仰天します!
しかし、これほど巧みに誘導されるなら騙されるのも本望でしょう!
『17歳のカルテ』(’99年)、『ウォーク・ザ・ライン/君に続く道』(’05年)などのジェームズ・マンゴールドが監督を務めています。