映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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彼の見つめる先に(2014)

うぶな高校生の恋の駆け引きにドキドキハラハラ
世界各地の映画祭で話題をさらったブラジル映画

本作は日本人が知る有名俳優は出演していません。そして、日本から見ればマイナーなブラジル映画です。そのためか、製作されたのは2014年にも関わらず、日本公開されたのは2018年でした。

日本公開時はどのくらい話題になったのか、はたまた、話題にならなかったのか、定かではありませんが、私は意外な展開がとても面白かったです。

描かれるのは、ブラジルの高校生が織りなす、甘酸っぱくて、胸キュンの恋愛模様

“彼の見つめる先に”にいる人は?” ブラジル流の明るくて、ちょっぴりシュールな青春映画の快作です!

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【ストーリー】
盲目の高校生レオナルド(ジュレルメ・ロボ)は過保護な両親や、親切な幼なじみの女の子ジョヴァンナ(テス・モリアン)に守られて、穏やかな高校生活を送っていました。
ある日、レオナルドとジョヴァンナのクラスに、“ナイスガイ”のガブリエル(ファビオ・アウディ)が転校してきます。これが波乱の日々の幕開けとなります。
ガブリエルはレオナルドのことをからかったり、特別視したりしませんでした。そのため、クラスの課題にペアで取り組むことになったレオナルドとガブリエルは次第に仲良くなっていきます。
しかし、そんな2人に対して、ジョヴァンナは疎外感を感じ、レオナルドにわざと冷たくしてしまいます。

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さわやかで、ちょっとイケてる高校生ガブリエルの登場で、うぶなレオナルドとジョヴァンナの本当の気持ちが明らかになっていきます。

自我が芽生える高校時代。盲目のために、自由を制限されてきたレオナルドが、ガブリエルの影響で、新しいことに挑戦していく姿が微笑ましいです。

最も大きく開かれるのは愛の扉。いじめっ子や、ませた女子など、クラス中を巻き込んでの恋の駆け引きは、あるある感満載で、思わずにやりとしてしまいます。誰が誰を好きなのか、予想を覆す展開には、「ブラボー!」と拍手を送りたい!

ブラジルの新鋭ダニエル・ヒベイロ監督のデビュー作。2014年度のベルリン映画祭国際批評家連盟賞とテディ賞を同時受賞、アカデミー賞外国語映画賞のブラジル代表作に選ばれるなど、2014年の世界の映画シーンを代表する青春映画となりました。


彼の見つめる先に [ ジュレルメ・ロボ ]


彼の見つめる先に(字幕版)