ヴァン・ヘルシング(2004)
往年の怪奇モンスターたちが1本の映画に集結したら?
まさにモンスター級のぶっ飛びアクションアドベンチャー
ドラキュラ伯爵、フランケンシュタイン、狼男、ジキル&ハイドなどなど、往年の怪奇モンスターたちが1本の映画に集結したら? そんな無茶な話が現実のものとなり、さらに意外ことに(!)抜群に面白いのです。
その理由は贅沢にラインナップされたキャラクター同様、視覚効果をふんだんに使ったアクションを次々に投入して生み出した並外れた疾走感です。
開幕ベルはまるでジェットコースターの出発ベル。無謀な設定や展開に沸き上がる疑問も猛烈なスピードであっという間に記憶の彼方へ。後には驚きと楽しさだけが残る、まさにモンスター級にぶっ飛んだアクションアドベンチャーです。
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ブラム・ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』に描かれたこの2人の対決をベースに、先祖代々ドラキュラ伯爵に呪われた一族の末裔アナ王女による復讐劇を絡ませ、人造人間フランケンシュタインが作られた真の理由や、狼男に襲われた人間の運命、そして記憶のないヴァン・ヘルシングの過去の秘密をキーポイントにしたストーリーはすっきりとまとまっています。
監督・脚本・製作は『ハムナプトラ』シリーズのスティーブン・ソマーズ。子どもがオモチャを集めるように、ただただ面白そうな要素をぶち込んだだけの感もありますが、このハイテンションな環境を潔く受け入れた〈大人〉な俳優たちの熱演が作品をぐんと引き締めました。
ヒュー・ジャックマン演じる男気たっぷりのヴァン・ヘルシング、ケイト・ベッキンセール演じる闘争心溢れるアナ王女、バレエ界の貴公子、ウィル・ケンプ演じる恐ろしくも美しい狼男。
ほかにも、妖しい色香を漂わせるセクシーなドラキュラ伯爵、牙を剥いた女の怖さを見せ付けるドラキュラの花嫁など、強烈な個性のキャラクターたちによって語られる、奇想天外な怪奇伝説は決して飽きることがありません!
個人的には続編を期待していたのですが、製作されませんでした(´;ω;`)