映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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レプリカント(2001)

アクション俳優ジャン=クロード・ヴァンダムが熱演
生まれたばかりのレプリカントの成長過程を追ったSFアクション


ローランド・エメリッヒ監督のSFアクション『ユニバーサル・ソルジャー』(’92年)、大ヒットを記録したタイムトラベルSFアクション『タイムコップ』(’94年)など、1990年~2000年代にかけて、肉体派アクション俳優として数々のアクション映画で活躍したジャン=クロード・ヴァン・ダム

本作は、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが極悪非道の連続殺人鬼と、純粋無垢なクローンという対照的な2役を演じたSFアクションです。

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【ストーリー】
刑事のジェイク(マイケル・ルーカー)は子持ちの母親ばかりを狙う殺人犯“トーチ”の逮捕に執念を燃やしていましたが、志し半ばに辞職してしまいます。
一方、NSF(国家安全局)は現場に残されたトーチの頭髪から彼の複製(レプリカント)を創造し、その記憶を頼りにトーチの正体を突き止めるという極秘プロジェクトを進めていました。
しかし、生まれたばかりのレプリカントジャン=クロード・ヴァン・ダム)は赤ん坊同然で成長を促す必要がありました。その教育係に選ばれたジェイクはトーチのDNAをすべて引き継ぐレプリカントに対して、再び殺人鬼を創造したのではと懐疑的になり、レプリカントを徹底した厳しさで調教します。

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連続殺人鬼のクローンを再生し、その記憶とテレパシー能力をもとに犯人を追跡するというプロットの作品で、主演は肉体派俳優ジャン=クロード・ヴァン・ダム。典型的なSFアクションに終始する恐れも否定できない要素の中で、キャラクターの個性を際立たせ、意外にも(!)見応えある人間ドラマに仕上がっています。

極悪非道な人間と純粋無垢なレプリカントという、まったく対極にある2役を演じ分けたヴァン・ダム。アクション映画にこだわる肉体派俳優が、抑えきれない感情に驚き、戸惑い、苦悩する究極のキャラクターへとぐいぐい引き込む妙演を見せています。

ジェイクとの生活の中でレプリカント人間性が表れ、成長していく姿に主眼が置かれており、レプリカントのドラマとして見るとラストに爽快感が味わえます。

しかし、トーチを凶悪犯行に駆り立てる動機が甘いため、トーチを追い詰めるアクションとして見ると肩透かしを食らいます。

いずれにしろアクション俳優のヴァン・ダムがいつになく演技に力を入れているのが見どころ。香港出身のリンゴ・ラム監督が、自身のハリウッド進出作『マキシマム・リスク』(’96年)で見事なタッグを組んだヴァン・ダムから再び新たな一面を引き出しました。


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