映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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マイティ・ハート/愛と絆(2007)

テロリストに夫を奪われた妻の愛と勇気の物語
ブラピとアンジーの共同プロジェクトとしても注目

2002年1月、パキスタンでテロリストに誘拐され、殺害された報道記者の妻が夫の失踪から殺害を知るまでの苦悩の日々を綴ったノンフィクションを出版しました。

この痛ましい真実が、愛と勇気の物語となって映画化されました。

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【ストーリー】
米紙ウォール・ストーリート・ジャーナルの特派員ダニエル(ダン・ファターマン)が、「男に会う」と言って取材に出かけたまま、音信を絶ってしまいます。ラジオ局の記者である妻のマリアンヌ(アンジェリーナ・ジョリー)は動揺しながらも気丈に振る舞い、夫の行方を追うCID(テロ対策組織)や FBIらの捜査を傍らで見つめていました。

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捜査を通して、謎めいたダニエルの足取りが徐々に明らかになり、誘拐犯へと迫っていくサスペンスタッチの物語。その中で、軸になるのは夫の安否を気遣うマリアンヌの姿です。

妊娠5ヶ月の体で、眠れない日々を過ごし、次第に憔悴していく中でも、ジャーナリストとしてできる限りのことをしてダニエルの救出に力を尽くします。

その一方で、2人の結婚式や仲睦まじく過ごす幸せな日々思い出して涙ぐむ、妻としてのマリアンヌ。愛する人を失う危機に必死で抗い、乗り越えようとするマリアンヌの姿が、この夫婦に突然降りかかった悲劇の世界へと観る者を放り込みます。

終盤、ついに知らされたダニエルの死。マリアンヌの慟哭は、これ以上ないくらいの悲しみを感じさせ、せつなさと痛みを伴って胸に迫ります。

愛する人を失ったら?〉。そんな不吉な思いに囚われてしまうほど、アンジェリーナ・ジョリーのリアルな演技に引き込まれます。

製作はブラッド・ピット。公開時には、ようやく公私共に正真正銘のパートナーとなった噂のカップルの共同プロジェクトとしても話題になりました。


マイティ・ハート/愛と絆 スペシャル・コレクターズ・エディション [ アンジェリーナ・ジョリー ]