映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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バンブルビー(2018)

思わず感情移入したくなる個性豊かなロボット
トランスフォーマー”の魅力あふれる楽しい作品

さまざまな形状に変形(トランスフォーム)するロボット生命体のバトルを描いた、痛快SFアクション『トランスフォーマー』シリーズのスピンオフ作品です。

1作目で、シャイア・ラブーフ演じる主人公の高校生サムが購入する’74年型カマロに変身していた、オートボットの若き戦士“バンブルビーにスポットを当て、『トランスフォーマー』の原点を解き明かし、その魅力をさらに引き出すことに成功しました。

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【ストーリー】
惑星サイバトロンで、反乱軍ディセプティコンと戦っていた黄色いトランスフォーマー、B-127は、オートボットが危機的状況に陥るなか、仲間の避難場所確保のため、地球へ派遣されます。
一方、1987年のカリフォルニア。思春期の少女チャーリー(ヘイリー・スタインフェルド)は最愛の父親を亡くした悲しみから立ち直れず、家族や友人ともうまくいかず、鬱屈とした日々を送っていました。
そんな中18歳の誕生日を迎えたチャーリーは、近所の廃品置き場で廃車寸前の黄色いビートルを見つけ、無理を言って譲り受けます。
そのビートルこそ、トランスフォームしていたB-127でした。チャーリーは、突如、動き出した黄色い物体に驚くものの、その滑稽で、子どものように愛らしい姿に興味を覚えます。そして、蜂のような音を立てることから“バンブルビー”と名付け、親交を深めていきます。

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まだ若いバンブルビー無邪気でお茶目な姿に思わず笑ってしまいます。ほかにも、チャーリーの心の成長を盛り込んだストーリーや、‘80年代の懐かしいポップソングなど、心をくすぐるポイントがふんだんに盛り込まれ、とても楽しい作品に仕上がっています。

もちろん、政府極秘機関セクター7や、敵のトランスフォーマーたちが入り乱れたバトルも迫力満点です。

チャーリー役のヘイリーは、14歳の時に出演した、コーエン兄弟監督作『トゥルー・グリッド』(’10年)でアカデミー賞にノミネートされたこともある注目の若手俳優。思春期の戸惑いを表現した繊細な演技から激しいアクションまで巧みにこなし、ファンタジックな娯楽作を引き締めています。

監督を務めたトラヴィス・ナイトは、なんとナイキ創業者の息子さんだそうです。この映画に溢れる、良い意味でイージーな楽しさは、ストリートカルチャーを間近に感じてきたことと無関係ではない気がします。


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