映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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チェ(2008)

べ二チオ・デル・トロが心血を注ぎ、再現した
人間愛に溢れる革命家、チェ・ゲバラが選んだ壮絶な生き様

トラフィック』の社会派監督スティーブン・ソダーバーグが、カリスマ革命家チェ・ゲバラの実像に迫った『チェ』2部作を製作しました。

第1部『28歳の革命』では、彼の名を知らしめたキューバ革命への険しい道のりのなか、一介の医師からゲリラ戦士、そして多くの人々の心を捉えた革命家へと成長していくチェの姿が描かれます。

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【ストーリー】
1955年、アルゼンチン人医師チェ・ゲバラベニチオ・デル・トロ)は、貧困に苦しむラテンアメリカの人々を救うため南米大陸を旅していたとき、フィデル・カストロデミアン・ビチル)と出会います。故国キューバ独裁政権を倒すために立ち上がったカストロに賛同したチェは、軍医としてゲリラ軍に加わります。

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国への反逆を志願するくせ者たちが入り交じるゲリラ軍の中で、チェがいかに振る舞い、統率者として確固たる地位を築いたか?

チェは戦闘に知識の必要性を説き、若い兵士に読み書きを教えたり、貧しい農民たちに手厚い医療を施したりと博愛精神を発揮したかと思えば、裏切り者には容赦ない罰を与えます。彼が取る行動は、人間が持つ誠実さに反応していたことがうかがい知れます。

人間にとって大切なのは、人を敬う誠実な心であるというのが彼の信念であったのでしょう。でなければ、1964年、彼がキューバ革命を成功させた後に行った国連総会での歴史的なスピーチは生まれません。

キューバ革命の道程と呼応するかのように挿入されたこのスピーチが誕生する過程もまた、人間愛に溢れるチェの姿を浮かび上がらせます。

第2部『39歳別れの手紙』で描かれるのは、2度目の革命となるはずだったボリビアでのゲリラ活動の苦難の日々。28歳から39歳というわずか10年余りの物語ですが、革命に生きたチェの変貌ぶりはすさまじい!

肉体的にも精神的にもチェの人間性に迫ったベニチオ・デル・トロカンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞しました。

チェ 28歳の革命

チェ 28歳の革命

  • メディア: Prime Video
チェ 39歳別れの手紙 (字幕版)

チェ 39歳別れの手紙 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video


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