映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

人生に迷えるアラフィフ女性が、映画を通して人生について考える。ネタバレなしの映画レビューサイト。

スペル(2009)

死の呪文をかけられたOLの驚愕の3日間
怖くて、笑える、新感覚のホラー映画

スパイダーマン』シリーズの成功で、ハリウッド屈指のヒットメーカーとなったサム・ライミ監督作。

死霊のはらわた』などのB級ホラー映画でその豊かな才能を示した奇才監督が、原点を彷彿させるショッキングな仕掛けが満載された新感覚のホラー映画を完成させました。

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【ストーリー】
悪魔に呪文をかけられた子供が謎めいた屋敷に運び込まれる緊迫したシーンで始まります。子供は悪魔祓いのかいなく、恐ろしい地獄へと引きずり込まれてしまいます。その後、舞台はロサンゼルスへ移り、銀行デスクで働くOL、クリスティン(アリソン・ローマン)を映し出します。
男性同僚と昇進を争っているクリスティンは、支店長に有能なところを見せようと、ジプシー風の老婆(ローナ・レイヴァー)が頼んだ不動産ローンの延長を無下に断ります。するとクリスティンは逆怨みにした老婆から恐るべき呪文(スペル)をかけられてしまいます。

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不気味な老婆の襲撃シーンに始まる、クリスティンを襲うおぞましい出来事の数々が圧倒的な迫力で描かれます。何が飛び出すか分からないお化け屋敷を歩いているような恐怖があり、心臓が止まりそうになるほど驚かされるシーンも多いです。

ただし、怖いだけでなく、クスリと笑ってしまうのがサム・ライミ流。恐怖描写も過剰になり過ぎれば、劇画的で滑稽に見えてきます。まるでコントのようなシーンもあるから、笑わせるのは確信的ですが、良質なユーモアがこのホラー映画を愛すべきものにしています。

「呪文をかけられたら3日目に死ぬ」と知り、必死に抵抗を試みるクリスティン。理不尽な恐怖に翻弄される悲惨なクリスティンを体当たりで演じたアリソン・ローマン、恐怖の源でもある奇怪な老婆になり切ったローナ・レイヴァーが好演しています。

脚本はサム・ライミと兄アイヴァン・ライミ。世界映画評サイトで観賞後満足度が90%以上という結果が出ているのもうなずけました。怯えて、笑って、驚かされる、全編予測不能な出来事は必見です!

スペル (字幕版)

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スペル Blu-ray

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