映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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グリーンゾーン(2010)

大量破壊兵器はなぜ見つからなかったのか
イラク戦争の謎に意欲的に切り込んだ娯楽アクション

2003年に勃発したイラク侵攻の起因(あるいは大義名分)となった大量破壊兵器捜索をめぐるサスペンスアクション映画です。

「兵器はなぜ見つからなかったのか?」。米国が強行に主導したイラク侵攻の闇にずばりと踏み込んでいます。

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【ストーリー】
イラク陥落から4週間後、ミラー上級准尉(マット・デイモン)は無政府状態の危険なバグダートで大量破壊兵器捜索の極秘ミッションを遂行していました。
しかし、米陸軍上層部の情報を基に行った捜索作戦は何度も空振りに終わります。ミラーは兵器の痕跡さえ発見できない情報の正確性に疑問を抱き、独自に調査を開始。すると米国防総省はミラーを妨害するような不可解な動きを見せます。

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「グリーンゾーン」とはイラク中心部における米軍駐留地域のことで、米軍の安全が唯一保証された場所。一歩外を出れば街中では多くのイラク市民が暴徒化し、大量破壊兵器を追う極秘部隊にはテロリストとの対決も待ち受けます。

イラク人はもとより、多くの米兵たちが命の危機にさらされた恐るべき場所で、なぜ「見つからない兵器」の捜索が行われることになったのか。フセイン幹部のアジトへ迫るミラーの緊迫の追跡劇は、次第に米国政府の思惑を浮き彫りにしていきます。

ワシントン・ポスト紙の元バグダート支局長が著したノンフィクションに基づく物語を、『ユナイテッド93』『ボーン・アルティメイタム』のポール・グルーングラス監督が映画化。

ミラーをヒーローにした物語は、どこまでが真実か分からず、社会派というよりはアクションが見どころになるエンターテイメント映画作/b>として楽しめます。


グリーン・ゾーン(字幕版)


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