映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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アウトレイジ 最終章(2017)

スケールアップしたアウトレイジたちの抗争
見応えたっぷりのシリーズ最終作

北野武監督が凄絶なヤクザの世界を描いた『アウトレイジ』シリーズ第3作。

裏社会に生きる極悪非道〈アウトレイジ〉な男たちによる仁義なき抗争がついに最終章を迎えました。

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【ストーリー】
関東【山王会】と関西【花菱会】の巨大抗争の末、日本の組織から距離を置いた元大友組・組長の大友(ビートたけし)は、日韓を牛耳る張会長(金田時男)の下に身を寄せ、韓国・済州島の歓楽街を裏で仕切っていました。
一方、日本では山王会を配下とし、巨大勢力となった花菱会で、古参幹部である若頭・西野(西田敏行)と、新会長となった娘婿で元証券マンの野村(大杉漣)との間に不穏な雰囲気が漂っていました。
そんなある日、花菱会の直参幹部・花田(ピエール瀧)が、大友の取り仕切るガールズバーでトラブルを起こします。それは、さまざまな男たちの思惑が絡み、ついに張会長襲撃事件へと発展。大友は、張会長への恩義に報いるため、そして、花菱会との因縁や自身の過去を清算するために再び日本へ向かいます。

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最終作は、日韓をまたいで3つの勢力が交錯し、スケール感がアップ。腹に一物ある男たちのドラマもさらにヒートアップし、裏切りや駆け引き、騙し合いが続く、先の読めない展開で飽きさせません。

アウトレイジになり切った西田敏行大杉漣に加え、塩見三省や白竜など、豪華俳優陣が気迫のこもった演技で、ストーリーの中に引き込んでくれます。

話題を呼ぶバイオレンスシーンは、1作目に比べれば、数が減った印象ですが、だからこそ、バイオレスシーンの一つ一つのインパクトは絶大。恐ろしさの中に、くすりと笑えるユーモアを入れた、北野節炸裂のシーンもあります。

そして、何といっても見どころは、組織に翻弄された大友の行く末。静かに狂気的な行動に走る大友が、やはり一番、恐ろしく、俳優ビートたけしのずば抜けた存在感に改めて驚かされました。


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