映画の中の人生 ~50歳からの人生設計~

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きみの瞳が問いかけている(2020)

旬の俳優、吉高由里子横浜流星が紡ぐ
甘く、切ない王道ラブストーリー

近年は、テレビドラマで仕事や恋に悩む等身大の女性を好演する吉高由里子と、クールな佇まいで人気急上昇中の横浜流星W主演を務める純愛ラブストーリー

吉高由里子が演じるのは、視力を失った女性、明香里。横浜流星が演じるのは、夢を失った元天才キックボクサー、塁。過去に犯した罪を抱え、天涯孤独に生きる2人の切ない恋の行方が描かれています。

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【ストーリー】
24歳の塁(横浜流星)は寂れたビルで、住み込み管理人のアルバイトを見つけます。
ある夜、塁が管理人室にいると、視力の不自由な明香里(吉高由里子)が訪ねてきます。前の管理人とテレビドラマを鑑賞するのを楽しみにしていた明香里は、管理人が変わったことに気づかず、楽しそうに話しを続けます。管理人が変わり、残念がる明香里を見かねた塁は、これからもドラマの鑑賞を許し、2人の交流が始まります。
ハンディキャップを抱えながらも、明るく、懸命に生きる明香里の姿に、辛い身の上から闇社会へ身を落としていた塁は、自身を見つめ直す。やがて2人は愛し合い、一緒に暮らし始めます。
塁はかつて所属したキックボクシングジムに復帰し、連戦連勝を重ね、明香里は好きだった陶芸に打ち込みます。幸せな日々を送っていた2人ですが、明香里から視力を失った理由を聞いた塁は、明香里との残酷な運命の因果に気づいてしまいます。

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明るく、無邪気に見える明香里は、実は重い十字架を背負っていました。『僕等がいた』以来、8年ぶりに恋愛映画のヒロインを務める吉高由里子が、視覚障害という肉体的ハンディに加え、複雑な心情を抱えた難役、明香里をナチュラルに演じています。彼女特有の甘く、たどたどしい口調が明香里の愛らしさを際立たせ、甘く切ない恋愛映画を盛り上げます。

旬の俳優、横浜流星は持ち前のクールさと、元空手チャンピオンの実力を活かして、ふり幅の大きな塁を好演多面的な横浜の魅力にはまってしまう人はさらに増えるのでは?

さわやかな好漢役の多い町田啓介が、半グレ集団のリーダー役で、悪役に挑戦しているのも注目です。

2012年に公開された韓国映画『ただ君だけを』をベースにしたストーリーを、恋愛映画の旗手、三木孝浩が監督。過酷な運命に翻弄される愛を描く王道のラブストーリーに仕上げました。


きみの瞳が問いかけている DVDスタンダード・エディション